初めて近くの山にひとりで挑戦したときポケットに入れていたのは小さなフォールディング・ナイフだけでした。山の中で道に迷って、お腹が空くし、日が暮れて足下が見えなくなってきたのには、正直どうしようかと不安になりました。そのとき小さなフォールディング・ナイフを持っていることに勇気を得たのを忘れられません。

ナイフは人間の牙です。ナイフ一丁がなければ、必要な道具を何一つ作り出せないのは、原始時代から何も変わっていません。たとえ相手が野犬一匹でも、素手で相手にできないのが人間の動物としての能力の限界です。ナイフがなければ、途方にくれます。

有名なものでなくても良いのですが、よく切れるものが安全です。折りたたみ式のナイフであれば、鞄の中に入れておいても問題になることは少ないでしょう。時々取り出して手入れをする度に、自分が男だと思い出させてくれます。

コンパスがなければ帰れないと思った経験もあります。木の生え方や日差しの方向で方向は判断できるなんて考えていたのですが、山の天気はすぐに変化します。一旦曇って太陽が雲に隠れてしまうと方向なんて判断できなくなるのです。

ある意味、地図はサバイバルツールだそうです。米陸軍のサバイバル本に、地図はあれば縮尺が大きくても役に立つと書いてありました。その通りで、いざ必要になった時は縮尺はあまり関係ありません。むしろ詳細な地図だと細かすぎて方向を見失うケースもあるようです。

続いてご紹介する必須のアイテムは100円ライター。これは文明の利器です。プロメテウスが人類に火をもたらして以来、火は日常生活に欠かせなくなりました。中でも100円ライターほど簡単に火をおこせる道具は見当たらないでしょう。ただし、濡れると使い物にならなくなるので、ジップロックの中にいれて保管します。

実は懐中電灯が悩みの種です。光量が欲しいと大型になり、重量も覚悟しなければならないでしょう。そんなものを携帯するほど必要か疑問です。現在は単3電池1本で使えるLEDライトを持ち歩いています。

キャッシュを忘れずにバッグの中に入れておきます。多額の紙幣は不要だと思いますが、少しばかりのお金を入れておけば、万が一の時に充分に役立てることができます。

折りたたみの傘、それとポンチョがあればよいでしょう。折りたたみの傘1本で済みそうですが、雨の中、山道を歩くのに傘は不便に過ぎます。そんなとき小さめのポンチョがとても便利です。

水筒は最低500mlのボトルを用意しています。中身は現地調達したとしても、ボトルは持参しなければ、山の中では入手できないはずです。水分補給が滞ると予想以上の疲れがまっているので、注意します。

忘れがちですが行動食にビスケットは考え物です。ビスケットは口の中の水分を根こそぎ持っていきます。必然的に水分を摂取することになり、不効率なのです。ビスケットではなく、チョコレートやナッツ類が適当です。

ティシュペーパと手ぬぐいは旅のお供として頼もしい。山の中でティッシュペーパーを入手するのは面倒ですし、手ぬぐいはかさばらずバッグに収納できる優れものです。

そしてポリ袋が意外と便利に使えます。山行きでも人間はさまざまなゴミを出しますが、その場に放置できません。そんなゴミに小さなポリ袋を携帯していると便利です。いや、必須のアイテムでしょう。

その他、虫除けのミントスプレーはあるとありがたいです。殺虫剤はできるだけ使いたくありません。自分にとっても有害だからです。そしてジャーナルと筆記用具は個人的趣味ですが、携帯しています。これらの装備をバックパックに用意しておくのが、スタイルでしょう。